古い8×30双眼鏡を分解クリーニングしました
日本の老舗光学製品メーカーであるミザール(MIZAR)の古い8×30標準型双眼鏡を30%OFFの350円で購入しました。 製造年や型名は不明です。対物側中心軸の丸いプレートにはJ-B24 JAPANの文字と4桁の数字が刻印されてます。 参考 :現ミザールテックの昭和27年当時の社名は日野金属産業株式会社といいました。刻印のJ-B24はJ-Bコードとも呼ばれ双眼鏡メーカーに付けられた番号です。24番目は昭和19年設立の市川光学工業株式会社のコード番号なのでOEM供給された製品かな?とも想像されます。 MiniatureBinoculars.com (海外サイト 日本の双眼鏡メーカー番号リスト) 参考 : 「わが国の双眼鏡製造技術の発達史」 .pdf(国立科学博物館) 接眼レンズ表面に汚れがある以外は不具合・カビ・クモリはなく画質も悪くありませんが、分解クリーニングします。 ↓対物レンズのカバーとレンズユニットはどちらもねじ込んである構造です。手で回すと外れます。 ↓対物レンズユニットは6個のパーツで構成されてました。レンズを固定しているリングを外すには一般的に「カニ目レンチ」を2か所の凹に入れて回しますが、自分は持っていないのでノギスの「内側用クチバシ」の部分を利用しました。薄いリング3種類のうち写真中央は偏心リングになっており、対物レンズの光軸調整用なので元の位置をマーキングしておきます。レンズは2枚貼り合わせの構造でした。ここまで分解しなくても対物レンズの表裏はクリーニング可能です。 ↓ボディのカバーを外すとプリズムが見えました。アルミダイキャストボディ内にS-5の刻印文字が見えます。 ↓プリズムを押さえている「板バネ」を外してプリズムを取り出します。この時、プリズムに付いているグレーのパテを意識して、光軸ズレを起こさないためにクリーニング後に組み付ける時、パテの位置をきっちりと合わせる様にします。 ↓接眼レンズ側の分解は中心軸のネジを取って、左右の接眼レンズアームを抜き取ります。 ↓接眼レンズ裏側の固定リングにある2か所の凹にノギスの「内側用クチバシ」を差し込み、回して外します。 ↓2種類のレンズがあり、目に接する方のレンズは2枚貼り合わせの構造でした。 ↓接眼レンズ側の鏡胴は固く締まっており、手では緩まないため養生テープを巻いた上からプライヤーで回しました。 ...