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YONGNUO YN50mm F1.8 内部破損を分解修理

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 ハードオフで面白いジャンクレンズ見つけました。キヤノン単焦点レンズEF50mm F1.8 IIのそっくり商品でYONGNUOというメーカーの製品です。メーカーのホームページは存在しており住所は中国広東省深セン市です。2023年現在でレンズの生産・販売は行われていない様ですが、Amazonなどでは販売されてます。 ジャンク価格は1100円でスカイライトフィルター付きです。光学系のカビ・クモリは無く外観もキレイなのですが、振ってみると内部で「カラカラ」音がします。多分プラスチックの一部が破損していると想像できます。 購入し自宅でテストしてみた結果はAFも撮影画像も正常でした。しかし内側鏡胴にガタつきがあるので分解します。インターネット上で分解情報は何も見つからないので、自分で考えながら勘で実施することになります。 ↓マウント面のネジ4本を取ります。写真右下の1本に緑色の樹脂が付いていますがピンセットで楽に剝がれます。さらに接点板を外周方向から止めている小さなネジ2本も取ります。 ↓マウント中央のカバーはツメではめ込んである構造です。基板の白色コネクターに付いているフレキケーブルは絞りユニットに繋がっているので分解前にピンセットなどで引き抜いておきます。 ↓内部で「カラカラ」音を出していた破損パーツが出てきました。1個と想定してましたが2個でした。 ↓前玉側から分解したほうが中身にアクセスしやすいと考え、フォーカスリング近くの外周ネジ3本を取りました。 ↓フォーカスリングにレンズユニットが付いた状態で、鏡胴からあっけなくこのように外れてきました。 ↓鏡胴内部とレンズユニットの後側です。鏡胴にはAFギアユニットが見えますが外す必要はありません。 ↓レンズユニットの3本突起が鏡胴内レールを前後に移動する構造ですが、突起の1本がこのように折れてました。 ↓ここは本来レンズユニットの螺旋レールに入るべきフォーカスリングの突起部分ですが折れてました。 ↓自宅に有って使い慣れたゼリー状瞬間接着剤を使って修理する事にしました。エポキシ系ボンドでも良いと思います。 折れた2か所は特別強い力が加わる場所では無く、レンズをぶつけたり落としたりしなければ大丈夫のはずです。 ↓ゼリー状瞬間接着剤は、はみ出た部分の肉盛り効果ありますが完全に硬化するまでに1日ほどかかります。硬化中の白化に...

EF22-55mm F4-5.6 USMを分解クリーニング

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このキヤノンレンズは1998年に単体30,000円で販売されていたようですが、APS一眼レフカメラEOS IX50用のキットレンズとして市場に出たのが多いと思います。35mmフルサイズEFマウントにも対応し22mm超広角として撮影することが出来ます。カメラ屋さん店頭に自分のフィルム一眼レフカメラKissを持ち込んで実際に動作確認してみました。AFは正常でしたがレンズ内部にクモリがありました。ネット情報でクモリをクリーニングした実践記事を見て興味が湧き、ジャンクとしては高価に思いましたが1,628円で買いました。 ↓レンズは9群9枚の構成で、超広角らしい前玉の出っ張りと全長の短いスタイルがイイです。スームリングの感触は全域でトルクにムラが無く軽くスムーズに動いてくれます。 ↓問題のクモリは前玉側から強い光を当てて後玉から覗くと「つぶつぶ」状が全体にありました。中間玉4群4枚の中と思われますのでネット情報を参考に分解クリーニングを試みます。 中間玉を分解する手順では前玉を外す必要は無いのですが、もし前玉裏のクリーニングも実施するのであれば前玉側面のネジ3本を取ると外れます。 ↓マウント側のカバーは取らなくても分解作業はできますが、隙間にフルーツナイフの先を差し込んで外してみました。こんな内部の様子を確認してからカバーを元通りに取り付けました。 ↓分解手順の最初はマウント側鏡胴のカバーを取る事から始まります。マウント面の隙間に指のツメをかけて強く剝がして行けば、このように外れます。残った両面テープは指先で強く転がすように根気よく続けるとキレイに取ることが出来ました。又は剝がさずにそのまま再使用も可能と思われます。 ↓基板から絞りユニットに繋がっている黄色のフレキケーブルがあります。単純にコネクターに差し込んであるだけですがキツいので細いラジオペンチの先で持ち上げて抜きました。 ↓ズームリングのラバーを前玉方向にズラすと3箇所にネジと金色カラーが見えるので取ります。分解前にズームリング・フォーカスリングの位置をマーキングするか、テープで止めるかしておいた方が元に戻す時に安心です。 ↓鏡胴を前後に軽く抜くように引っ張ると、このように分離します。後玉側の金具2本が鏡胴に刺さっている構造です。 ↓鏡胴から後玉ユニットが分離しました。基板とAF機構は後玉ユニットに付いてます。次に鏡...

EF28-80mm F3.5-5.6 V USM のAF不良を分解

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このキヤノンEF28-80mmレンズは、調べてみるとフィルム一眼レフ時代のシリーズ中で5番目の最終製品でした。 EF28-80mm F3.5-5.6 USM     1991年(平成3年)10月発売 EF28-80mm F3.5-5.6 II USM  1993年(平成5年)10月発売 EF28-80mm F3.5-5.6 III USM 1995年(平成7年)8月発売 EF28-80mm F3.5-5.6 IV USM  1996年(平成8年)9月発売 EF28-80mm F3.5-5.6 V USM   1999年(平成11年)4月発売 光学系にカビ・クモリがなくキレイでしたので990円で購入しました。ズームリングが50~80mmくらいで少し重たいのが気になりましたが故障ではない様です。 自宅でテストした結果はAF不安定でした。ズーム域28~45mmくらいでは一応AF動作しますが、それ以上の望遠側ではAF動作しません。 ズームリング回転の重さと関係しているのか?不明ですが分解して調べる事にしました。 ↓先ず、簡単に開きやすそうな前玉を外します。フォーカスリングのネジ3本を取ってトントンと下向きにショックを与えると前玉ユニットが落ちるように外れてきます。 ↓前玉後面と中間玉前面はここでクリーニング可能です。AF不良らしき箇所は見当たらないので元に組み立てました。 ↓レンズマウント側にネジは無いのでカバーの隙間にマイナスドライバーを差し込んで外します。 ↓このようにカバーが外れますが分解する目的に関係しないのでカバーを元通りに付けてもかまいません。基板に2個の半固定ボリュームが付いてます。これはAFや絞り関係の電気調整が想定されますが何の情報も得られず分かりません。 ↓マウント側の鏡胴カバーをこのように剝がします。写真は2度目の分解で両面テープを貼り替えた後ですが、最初はもっと古い両面テープが全面に付いてます。マウント側の隙間から指のツメで力を入れてカバーをはがす事ができました。 ↓鏡胴内部を見ると、絞りユニットに繋がっている黄色のフレキケーブルがあります。トルクの強いピンセットで挟んで引き抜きましたが、先の細いラジオペンチを使った方が安定して良いと思います。 ↓次はズームのラバーリングを前玉方向に...