SIGMA望遠ズームレンズ100-300mmを分解クリーニング
ハードオフでSIGMA ZOOM 100-300mm f4.5-6.7 DLという、キヤノンEFマウントの望遠ズームレンズを購入しました。
店内にはキヤノン一眼レフボディもジャンクとして数台ありますので、自分で電池(CR123A)2本だけを持参し店内のフィルムEOS Kissボディに電池を入れ、このレンズを付けてAF動作と空シャッター動作の確認をしてみました。
外観はキレイでSIGMA純正レンズキャップとリアキャップが付いてます。光学系のカビ・クモリは無いのですが店内の蛍光灯に向かってルーペで覗いてみると、僅かな汚れの様なものがありました。フォーカスリングを回すと汚れも回転するので、前玉裏の汚れと思われます。
↓自宅でレンズリア側からLEDライトを当てると汚れを確認できますが、肉眼で普通に前玉側から覗いても気が付かないレベルです。目立つチリ1個もあります。どちらも撮影画像に影響は無いと思います。
↓逆方向の前玉側からライトを当てリア側から覗くと汚れの様なものが見えます。前玉と一緒に回転します。
↓前玉を分解してレンズ裏面をクリーニングする事にしました。リング状のプラスチック製ネームプレートは両面テープで接着されています。まち針を差し込んでレンズ面に傷を付けないように、グリグリ一周させると剝がす事ができます。
↓赤矢印4か所に穴があります。ここにカニ目レンチを差し込んで回すと前玉が外れる構造になってます。
↓カニ目レンチを持っていないので自作しました。木片に真鍮のクギを2本打ち付けてクギの先端をヤスリで加工し、穴に入る長さと形状にしました。クギの先端間隔は実測すると50mmでした。
↓思っていたより軽いトルクで反時計方向に回して前玉を外す事ができました。金属製スペーサー2枚が入ってました。前玉裏面に汚れがあると思っていたのですが、想定外!で2枚(たぶん)構成前玉の内側の汚れです。
2枚(たぶん)の前玉レンズはプラスチックで一体成型されており分解できない構造です。プラスチック部分をナイフやヤスリ等で時間をかけて削り、レンズを外す事ができればクリーニング可能ですが、今回はやめておきます。
2枚(たぶん)の前玉レンズはプラスチックで一体成型されており分解できない構造です。プラスチック部分をナイフやヤスリ等で時間をかけて削り、レンズを外す事ができればクリーニング可能ですが、今回はやめておきます。
この汚れは、想像ですが・・・製造中に付いたもので、気付かずに製品出荷されて現在に至ったと思う事にしました。
肉眼で普通に見ても分からないし、撮影画像に影響は無いはずです。一応、前玉裏面のチリはクリーニングしました。
↓ついでなのでリア側マウントを外してみました。マウントは一見シルバーで金属に見えるかも知れませんが、プラスチック製です。金属製スペーサーが3枚入ってました。AF機構部はゴムベルト駆動でした。
↓EOS Kiss Digital Nに取り付けるとこんなスタイルで軽くて良いです。手ブレしないようにレンズの前の方を左手で持ちたいのですが、その部分(値札シール付近)はフォーカスリングでありAF動作と共に動いてしまう点は使いにくいです。
このボディでの焦点距離は35mmフィルムサイズとセンサーサイズの比から1.6倍の160mm~480mm相当になります。
このボディでの焦点距離は35mmフィルムサイズとセンサーサイズの比から1.6倍の160mm~480mm相当になります。
↓実写した原画をアップロードしました。写真を左クリックし別ウィンドウが開いたら次に右クリックして「名前を付けて画像を保存」を選択し、ダウンロードした写真を見て下さい。(Windows11 Edgeの例)
撮影データ:ボディEOS Kiss Digital N、800万画素、望遠端300mm(480mm相当)、絞り開放F6.7(Kiss Digital NではF5.6と表示される)、シャッタースピード1/640、ISO 100、距離160m位です。F8に絞ると解像度がチョット良くなります。
追記 2024/05/06
前玉が一見キレイなミノルタ用Aマウントのジャンクレンズを入手しました。前玉だけをCanon用レンズと入れ替えようと考えましたが、ミノルタ用レンズもよく見ると前玉に汚れらしき物がありました。
↓今回はミノルタ用レンズの前玉プラスチックを削って分解し、レンズ内面のクリーニングに挑戦してみます。
プラスチック部分を削って作業するのは3度目です。目立てヤスリを使ってプラスチックを円周方向に切って行きます。
えー!前玉がもう1枚あって3枚構成なの~?・・・と思い、次に前側からプラスチックを削って前玉も外しましたが、1枚だけでした。結論は「前玉ユニットは前後2枚だけの構成」で無駄な作業をした事になります。
汚れらしき物は、無水エタノール/コンパウンド/ピカールを使ってもダメで、レンズ面に傷を付けてしまいました。。
この最前面レンズの材質は分かりませんが、経年劣化で「変質」?した箇所が、汚れらしき物に見えるのだと思います。
分解した2枚の前玉を元に戻すには、削ったプラスチック部分に2液混合の透明エポキシ樹脂を使いましたが、樹脂内に黒色の粉(染め物用)を混ぜ合わせて光の漏れを防ぐ様にしました。
汚れらしき物のクリーニングは無理と分かったので、本来のCanon用レンズは前玉破壊?作業はしない事にします。