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6月, 2024の投稿を表示しています

テレビのリモコンRMT-TX102Jを分解修理

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昨年の話ですが、6年使ったSONYブラビアKJ-40W730Cのリモコンが不調になりました。音量(+)と(-)ボタンの反応が悪く、強く押さないと効かなくなりました。それで、安価な代替リモコンを購入して1年半くらい普通に使ってます。 不調の純正リモコンRMT-TX102Jは処分しないまま残っていたので、1年半ぶりに分解修理してみます。工具や材料は家にある「ありもの」だけで済ませます。 ↓メーカー修理が想定されてないリモコンにはネジが1本も無く、全てツメによるハメコミ構造です。これを分解するのが最大の難関でツメが折れたり、ボディ側面がキズだらけになったりするのを覚悟で行います。 プラスチックのヘラを持っていたので、差し込んで開きました。思っていたより楽に、キズも付かず分解できました。 ↓基板の音量(+)と(-)ボタンに位置する箇所が目立って濡れてます。他の箇所も薄っすら濡れた感じがあります。 ↓音量ボタンラバー裏も濡れてます。これはリモコンを濡らした訳ではなく、指の水分や脂がラバーに浸み込んでゴム材質と反応した物らしいです。(ネットで調べて勉強しました)この液体成分は何だろう、1年半経っても乾いてません。 濡れている箇所は、使用頻度の高いボタン(電源/1/4/5/8/音量+-/再生/早送り等)に発生した傾向にありました。なるほどね~良く使うボタンだわ・・・納得がいきます。 ↓全部のパーツを歯ブラシでゴシゴシ水洗いしました。基板とラバーの濡れた箇所は水だけで落ちたので、濃い油成分ではない様です。 ↓ベランダの陽の当たる所で乾燥させました。基板の使用頻度の高いボタン箇所は、直射日光で見ると少し黒っぽく変色してますが、濡れの汚れは落ちているので、そのまま行きます。 ↓ラバーのボタン裏は黒く導電加工が施されており、音量(+)ボタンの抵抗値をテスターで測定してみると、20KΩくらいでした。使用頻度の低いボタンの抵抗値は、5KΩくらいなので導電性も悪化している事が分かりました。 ↓動作確認するにはスマホのカメラを使います。リモコン下キャビに基板を入れて、ラバーを重ね、電池を入れます。 スマホのフロントカメラに、リモコンの赤外線発光LEDが写る様に配置し、なるべく周辺の光をさえぎって暗くします。 音量ボタン(+)(-)を普通の力で押すと、スマホカメラにピンク色の光が見え、正常動作して...

100均 壁掛け時計のムーブメントを分解して静音化

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1か月くらい前に動かなくなって自分で分解修理した古い100円時計ですが、今度は静音化してみようと思います。 カッチン・カッチンと結構大きな音がして、寝る部屋で使う場合は気になります。 当然ですが、静音化に使う材料は家の「ありもの」を使って出費は¥0で行います。 ↓文字板周囲の丸いプラスチック枠は12時・3時・6時・9時の位置にある4か所のツメを内側にズラすと外れます。 次にガラスを取り、秒針・長針・短針の順に抜き取って外します。 ↓白い時計フレームにある2か所のツメを開くとムーブメントが外れます。 ↓ムーブメントを分解するには3か所のツメを起こして開きます。 ↓ムーブメントの内部です。右半分の黄色ギアの長軸に秒針が入る構造です。 ↓このように電池とコイルの有るパーツを組み込むだけでコイル部の白いギアが「コッツン・コッツン」と回転します。 この白いギアはマグネットと一体で、1秒毎にコイルに電流が流れるとコイル鉄芯に磁力が発生し180度回転します。 この回転音がカッチン・カッチン音の源です。回転トルクは思っていたより弱く、指で少し触ると止まります。 ↓ギア音をムーブメントのプラスチック内に反響させないように、内部にマスキングテープを切って貼り付けました。 ↓空いている各所にペタペタ貼り付けました。・・が、何~んか静音効果が得られそうもありませんね。 ↓そこで!グリース4種類を用意しました。①サンコールグリース、②モリブデングリース、③HONDA車のボンネットロック機構に付着しているグリース、④極圧有機モリブデングリースKY782です。 爪楊枝でチョンチョン触ってみると、微妙な差ですが④が一番ネットリして固い感触がありました。 ↓この、④のグリースをギアに塗布してみる事にします。ダメな場合はお湯と洗剤でグリースは洗い落とせます。 ↓カッチン・カッチン音源のギア軸受けに、④グリースを「チョン」と付けました。結果は~静音効果ありました。 このギアの次に位置するピンク色ギア歯と、秒針の黄色ギア歯にも④グリースを微量塗布しました。塗布した後に、絵の具筆を使って均一に薄く付着する様にしました。ムーブメントを組立て、静音効果と動作確認をして、一応の完了です。 ↓時計フレームにもマスキングテープとクッション付き両面テープを貼って、さらに静音効果を期待します。 静音化の総評は!Goodで...

ADESSOグローバル電波時計C875の分解と取扱説明

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BOOK OFFのジャンク箱に入ってましたが型名の表記が無く、何なのか?分からないまま110円で買って来ました。 自宅で時間をかけて調べてみると2010年発売のADESSOと云うメーカーのコンパクト電波時計C875でした。 電波時計とは日本の2か所(福島県のおおたかどや山と福岡県/佐賀県境のはがね山)のアンテナから送信される標準電波を受信して正確な時刻を表示する時計です。 この機種C875の取扱説明書はメーカーのダウンロードサイトに載ってなく、使い方が分かりませんでしたが、類似機種と思われるC-8297を参考に、電池を入れて適当に触ってみて、何とか基本の動作だけできる様になりました。 この記事は分解清掃の手順と、電波時計としての取扱方法を書きました。掲載写真はメンテナンス後の最近の物です。 ↓液晶表示窓にホコリが有ったので、内部を清掃するため背面のネジ4本を取って分解しました。 ↓液晶を開くには、さらに基板を止めている6本のネジを取ります。これで液晶と窓のホコリをクリーニングする事が出来ました。 下のヒンジ部には電波を受信する黒いフェライトバーアンテナが見えます。時計の正面または背面を電波送信所に向けると効率良く電波が受信できます。 ↓インターネット上から少ない情報を集めました。「日本・アメリカ・イギリス・西ヨーロッパ 4ケ国で現地時刻を自動受信する電波時計」と表示されてます。ヨドバシカメラの希望小売価格は¥3,240でした。 ■電池はボタン型「CR2032」を1個使用します。電池の持続日数(寿命)は分かりません。 ■電池を入れて電波状態の良い窓際などの場所に置くと電波マークが点滅し、3分以上経過後に日付/曜日/時刻が自動で設定されます。設定完了後は電波マークが点灯に変わります。 もし電波状態が悪く、自動設定中に電波マークが消灯した場合は場所と方向を変えて「RECEIVE」ボタンを押し再度電波を受信する必要があります。 自宅マンション内で場所を変えて数回テストした結果は3分、5分、6分位で自動設定された事が多かったのですが、場所と方向によってはダメな時もありました。自動設定が完了すれば、多少電波の悪い場所でも電波マークは安定して点灯を続けており、電波時計としてピッタリ正確に動いてます。 ■操作ボタンは6種類あります。 ・上面の「照明/スヌーズ」ボタン ・背面の「MO...

シグマ100-300mm F4.5-6.7 DLの分解方法

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これからも使用する事のないミノルタAマウント望遠ズームレンズを勉強用に分解・組み立て作業をしました。レンズ構成は4ユニットに分かれてました。①前玉、②中玉(前)、③中玉(後)、④後玉です。 一般的に想定されるメンテナンスとクリーニング作業は①、③、④を外すとほとんど可能になる事が分かりました。 この記事ではレンズ構造のほぼ最深に位置する③を外すまでの作業工程を書きます。 それ以外の分解も構造を理解しないまま行いましたが、参考になりそうなシーンは 「補足編」 として後半に載せました。 ↓両面テープで接着してあるリング状ネームプレートを剥がし、4か所矢印の凹にカニ目レンチを挿して反時計方向にグルグル回すと前玉が外れます。 ↓外した前玉はレンズ2枚構成になってます。 ↓前玉を外した鏡胴側に金色のスペーサーが1枚入ってました。逆さにするとポロっと落ちます。鏡胴内にホコリ混入防止の目的でフィルター(55Φ MC PROTECTOR)を付けておきました。 ↓次は、リアマウント側を外します。見えている全てのネジ9本を取ると、ここまで分解できました。 ↓マウント面の前にあるリングは3本のネジを取って外しました。さらに緑色のズームエンコーダー基板と、その下面のネジ3本を取って鏡胴が前後に4mmほど動く事を確認します。赤色枠の後玉ユニットは反時計方向に回すと外れましたが、外さなくても良いです。 ↓後玉ユニットの前側にあるリングは2か所の凹にピンセットを挿して反時計方向に回すと外れました。中のレンズは、はめ込んであると思われますが簡単に外れないのでリングを元に取り付けました。 ↓次は、鏡胴の分解です。ズームリングの黒色ゴムを外し、リングを回して穴に見えるネジと金色のカラーを取ります。 ↓黒い鏡胴を前方向に引き抜くだけで、あっけなくスポッと外れました。 ↓外れた鏡胴の様子です。 ↓フォーカス鏡胴は抜き取らずこのままで、ズームをこの位置にして緑色枠のネジと黒色カラーを円周上3か所取ります。黒色カラーはなかなか抜けないので、細いマイナス時計ドライバーを使って持ち上げるように外しました。 ↓③中玉(後)がこの様に外れました。②中玉(前)は鏡胴内に残ってますが外さなくても良いです。 ↓ネジとカラーを取り、前側にあるリングを反時計方向に回して外し、この様に分解しました。レンズは2枚構成と思われます。...