日立デジカメHDC-401のレビューと分解修理
日立リビングサプライから2004年に発売された400万画素、固定焦点レンズ搭載のジャンクデジカメを購入しました。
前カバーの鏡面仕上げにキズはほとんど目立たなくキレイに反射してます。丸いミラーは自撮り用です。
↓レンズの明るさはF3.5で絞りは無し開放のまま、焦点距離f=7.7mmは35mmフイルムに換算すると37mmになります。
↓参考まで:このカメラはCCD面とレンズの距離を2段階に可変して、標準距離と近距離の撮影範囲を決める構造です。
↓カメラ本体上面です。電源スイッチとシャッタースイッチがあります。ファインダーの上に丸いブザーがあります。
↓液晶を外す場合はフレキケーブルを抜くだけで外れます。レンズユニットを外すには赤色枠のネジ4本を取って、レンズから出ているフレキケーブルも抜きます。
↓レンズ前側です。赤色枠のネジを取って、近距離検出リーフスイッチを外します。
↓レンズユニットが外れました。ブザーから出ている赤/黒リード線の半田も外した方が何かと楽です。
↓レンズユニットからCCDを外すには赤色枠ネジ4本を取りますが、その前にフレキケーブルに半田付けされている2本の細い線を外します。(僕は細い線を外さずにCCDを外したら、線が切れました)
↓CCDのフィルター面に白いゴミが見つかりました。ブロアで「シュッ」と吹き飛ばすことが出来ました。
↓切れた細い線2本はシャッター開閉ソレノイドのリード線です。細かい作業でしたが何とか半田付けできました。
↓これで、CCDのゴミは無くなりました。カメラを組み立て撮影すると、黒い影は無くすっきり青空です。
前カバーの鏡面仕上げにキズはほとんど目立たなくキレイに反射してます。丸いミラーは自撮り用です。
AFは無く、撮影可能範囲は標準:110CM~∞、近距離:55cm~110cmの2段階でスライドスイッチで切り替えます。
レンズ前玉は黒いシャッターで遮られており、電源ONでシャッターが開きます。カメラ前面カバーとの二重覆いです。
↓背面です。液晶画面は屋外の直射日光下では見にくいですが、手や体で光を遮るとまあまあ普通に見えます。
逆ガリレオ式光学ファインダーは大まかな撮影範囲を見るだけの簡素なもので、正確なフレーミングはできません。
操作スイッチは押しやすく、今のところ接触不良の発生はありません。
↓上面は電源とシャッターボタンだけです。シャッターボタンの半押しは無く、全押しだけです。ボタンを押してから撮影するまで約1秒のタイムラグがあるために意識した上で撮影しなければなりません。
↓保存メディアはSDカードです。1GBまでのSDカードは異常なく使えましたが、2GB以上は電源がONできない事がありました。カードの出し入れ操作は、カバーと電池の中間位置にあるために指がかからずやりにくいです。
電源は単3電池で持ちは良い方です。日時バックアップ電池は完全に消耗してます。
↓このカメラの不具合です。実際に白い物や青空を撮影すると画面右に黒い影が写りこみます。CCDセンサー又はレンズにゴミが付着していると思われるので分解修理(クリーニング)します。
↓外装と電池フタ/端子カバーのネジ7本を取って前カバーを開きました。
↓前カバーにあるDC IN端子基板のネジを取って基板を外すと、前カバーを分離できます。
↓後カバーからカメラ本体を外すには、電池フタ内の黒いネジ1本を取ります。次に赤色枠の基板を止めているネジ2本を取ります。そして青色枠の後カバーを上下に開くようにするとカメラ本体を抜き出すことができます。
参考まで:緑色枠の部品はホール素子で、前カバーのミラー部にあるマグネットの位置で開閉検出をしています。
赤色矢印は近距離検出リーフスイッチ、青色矢印は前面のスライドスイッチに連動しているレバー、緑色矢印はピント調整ネジ、黄色矢印はレンズシャッターと連動しており動かすとレンズシャッターが開閉します。
以下3枚の写真は400万画素で実写しアップロードしました。等倍のサイズで見ることができます。
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でも、遠景のピントは等倍で見ると、いまいち感があります。固定フォーカスレンズなのでこんなものかな?と思いましたが、ピント調整ネジ(10枚目の写真参照)があるのでトライしてみました。
ピント調整ネジを、標準距離/近距離を比較しながら時計方向に30°回した所でピントが丁度よく改善されました。
CCDとレンズの距離がほんのわずか(わからないけど0.05mmくらい?)動いただけでピントが相当に変化する事を実感しました。