DSC-W380を分解してシャッターの接触不良を修理

シャッターボタン動作に時々不具合が発生しました。正常な時と不具合な時の比率はおよそ7対3くらいと思います。

不具合の内容は2つです。
①シャッターボタン半押しは正常だけど、そのまま全押ししても直ぐに撮影できず、2~3秒後にシャッターが切れる。
②シャッターボタン半押しするだけでシャッターが切れる。

シャッタースイッチの接触不良と思われますが、別の原因かも知れません。まずは分解してみましょう。

DSC-W380


↓外装を止めている7本のネジ全部を取り、後カバーと前カバーを外します。爪の引っかかり箇所もなく楽に外れます。
後カバーと前カバーを外す


↓操作スイッチ基板は、下側の丸い凸部はめこみ箇所をずらしフレキケーブルを抜けば外れます。
操作スイッチ基板を外す


↓液晶全体を左から起こしフレキを外すのですが、フレキコネクターの黒い部分を90度立ててからフレキを抜きます。
フレキを抜く


↓シャッターボタンのある上面パネルを外すにはシルバーネジ1本を取りフレキを抜きます。(液晶フレキと同様)
ネジ1本を取る


↓左側のフラッシュ用コンデンサのフレキを抜き、数か所の爪を外すと上面パネルが分離できます。
フラッシュ用コンデンサのフレキを抜く


↓透明カバー内はスピーカー、隣は日時保持バックアップ電池ですが完全に消耗しております。
スピーカーとバックアップ電池


↓透明カバーの爪を外すと基板が分離できました。基板の左からマイク・電源スイッチ・シャッタースイッチです。
基板を分離

ここまでの分解過程でシャッター不具合の原因は見当たりません。とりあえずシャッタースイッチに接点復活剤(HOZAN Z-295)を一滴垂らしておきました。それと、フレキを抜き差しして接触不良を良く?しました。

カメラを組み立て、テストした結果は良好です。はっきりした原因は不明ですがシャッター不具合は解消しました。



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2023/05/追記
半年経過しカメラを使ってみたら残念なことにシャッター接触不良が再発してました。以前よりも悪い状態です。
しょうがないので今度はシャッタースイッチを取り外して分解し、クリーニングと接点復活処理を実施してみます。


↓半田コテを使ってシャッタースイッチを取り外しました。元通りに戻せる自信はありませんが、やっちゃいました。
スイッチのサイズは非常に小さく、ノギスで測定すると4.3X3.9mmで厚さは0.5mmほどしかありません。
写真の★マークが電極、●マークが鉄製カバー、▼▲マークが鉄製カバーで樹脂ボディをかしめている箇所です。
スイッチ裏側


↓鉄製カバーのかしめ4か所を起こすと分解できます。写真左から4つ目の黄色いパーツは黄色絶縁シートと接点に分離しますのでスイッチは6パーツで構成されています。10倍くらいのルーペで確認しながら作業しましたが20倍顕微鏡が欲しいと思いました。とにかく小さいので一般の工具は使えなく、移動するにも磁気の無い爪楊枝などを使いました。

このパーツすべてを無水エタノールでクリーニングし、接点復活剤を付けた綿棒で仕上げてから組み立てました。
スイッチ構成パーツ


↓スイッチ自体が小さいので半田つけ作業はなかなか上手くいきません。たぶん10回くらいやり直して、やっと終了しましたがこれだけ変形しちゃってます。半田フラックスでコテコテに汚れた所をクリーニングするためにニッペの「ラッカーうすめ液」を綿棒に付けて使いました。さて、こんな仕上がりでシャッターが正常に動作するのだろうか?
スイッチ取り付け

カメラを組み立て、テストした結果は良好でした。また接触不良が再発しなければ良いのですが・・達成感と不安。


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2024/02追記
再テストの結果はダメ、直ってません。2回目のスイッチ分解は、もう不可能なのであきらめました。
サイバーショットの別機種(DSC-T10)でもシャッタースイッチの接触不良が発生し、2回も分解修理をしました。
この時はスイッチ接点の黒ずんだ酸化被膜を「ピカール金属磨」で研磨したら完全に直りました。
後の祭りですが、このDSC-W380も初めから同じ処置をすれば良かった・・と反省してます。

DSC-T10シャッタースイッチの修理記事はこちらです。↓

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